なんだかうちの子ってバランスが悪いんですよね。

子どもと「バランス」

運動遊び講座をいろいろなところでやっていると、親御さんからこのようなお悩みを相談されることがよくあります。

「バランスが悪い」と一言で言っても、その原因としては「平衡感覚」「筋力」「関節可動域」「持久力」「協調性」「集中力」などいろいろな要素が関わってきます。

でも年齢相応にそうした能力が育ってきているお子さんの場合、もしかしたら、「ちょっとふらふらする不安定な場面」での遊びの経験が足りていないのかもしれません。

いきなり結論だけ言ってしまったのでなんだか腑に落ちないかもしれませんが、時間のない方はここまでで読み終わっても問題ありません笑

気になった方はもう少しお付き合いくださいね。

支持基底面とは

この図を見て、一番安定した姿勢をとっているのは誰だかわかりますか?これは支持基底面について説明している図です。

「支持基底面」とはあまり馴染みがない言葉だと思いますが、「身体が床面に接している部分を結んだ範囲」のことを指します。原則として支持基底面が広いほど姿勢は安定し、狭くなるほど不安定になります。

ですから、上の図で一番安定した姿勢をとっているのは一番右の横になっている女性。その次が真ん中の杖を持って立つ男性ですね。一番右の人のように普通に立っていると支持基底面がさらに狭くなります。この人がさらに片足立ちになり、さらにつま先立ちになると・・・どんどん支持基底面が狭くなり、どんどんふらふらしてきますよね。ということで、バランスについて考えるうえでこの「支持基底面」の考え方は非常に重要です。

子どものバランス能力を高める「遊び」とは

これを子どもの運動発達に置き換えて考えみると・・・

生まれたばかりから寝返りを始めるまでの間はもっとも支持基底面が大きい「あおむけ」の姿勢です。寝返りをして徐々に体幹の筋力がついてくると、「うつ伏せ」や「おすわり」といったもう少し支持面が小さい姿勢もとれるようになってくるんですね。

その次にくる「つかまり立ち」はまさに最初の図で出てきた杖をついている男性と同じ理屈です。バランスをとるための筋肉がまだ十分に発達していない時期には、なにかにつかまることで支持基底面を広げて、ふらついて転ばないようにしているんですね。

子どものバランス能力をもっとも効率よく高めていくには、「転びそうだけどなんとか姿勢を維持できる」くらいのぎりぎりの大きさの支持基底面の中で身体を動かす経験が必要になってきます。

このさじ加減がポイントになってきます、当たり前のことですが、子ども自身は加減ができません笑

危ないところから平気で飛び降りようとする子もいれば、極端に慎重でいつも安全な遊びしかしない子もいます。ですから「ちょっと不安定な状況での遊び」を親がコーディネートしてあげることがとても重要です。

センスのあるパパママは、わりとその辺の加減がわかっています。公園で遊ぶ様子を見ていても、危ないところでは手をつないであげて、自力でできそうなところは声をかけて見守ってあげて・・・というように過保護になりすぎず、かつ安全に配慮しつつ一緒に遊んであげています。でも、どちらかというとこういうパパママは少数派。

どんな風に遊んであげると子どものバランス能力がよくなるんだろう?とモヤモヤしながらなんとなく一緒に遊んでいる方が多いのではないでしょうか。

ではははこぐさの会で定期的に開催している「理学療法士による運動遊び講座」の様子をちらっとご紹介しますね。

継ぎ足立ちのような不安定な状態での姿勢保持トレーニングです。この写真では手を広げてポーズをとっていますが、それぞれのお子さんの身体機能に応じて微妙に立ち方やポーズを調整しますので、ほとんどのお子さんがサポートなしで自力で運動に取り組むことができています。

ロープやストレッチポールなど、様々な素材のものを使ってバランスをとって歩く遊びです。裸足で行うことで、足底から得られる感覚や、自分の足の指の動きに注意がむきやすくなる効果があります。なんども繰り返していると、プログラムの中でみるみるお子さんの身体の使い方、動きが変わっていくのがわかります。

これはお皿の上に山盛りのお手玉を載せてこぼさずに運ぶ遊びです。自分の身体だけでなく「お皿を平行に保つ」というタスクが入りますので、視覚や深部感覚といった情報をもとに下半身だけでなく体幹、上半身の筋肉をコントロールしないとお手玉はこぼれてしまいます。いろいろな要素が組み合わせたより高度なバランス調整が必要になる遊びですね。

このように、当講座では運動発達やトレーニングの専門家である理学療法士が親子で楽しみながらできる運動遊びを理論・実技の両面からわかりやすく指導いたします。

この時期のお子さんに最適な運動を、「それぞれのお子様のペースで」「楽しく遊びながら」行うことで、運動能力の発達を促していきます。

6月から開催する講座はこれまでの単発形式の講座ではなく、全3回のよりバージョンアップしたプログラムになっています。

これらのプログラムを通して、これまでなんとなく過ごしてきたお子さんとの遊び方が大きく変わり、親子で自信をもって運動遊びに取り組めるようになるはずです。

なお、講座終了時には理学療法士が実際にお子さんを評価したうえで作成した「運動遊びカルテ」をプレゼント!いまのお子さんの身体・動作の特徴から、おすすめの運動遊びまで盛りだくさんの内容です。

そして第1回 6月8日(土)のテーマは・・・もちろん

「バランス能力を高める運動遊び」

になります。この記事でまとめた内容だけでなく、お子さんの運動能力の発達を促す貴重な情報やノウハウ満載の内容になっています。

日が近いこともあり、残席わずかになっておりますので、気になった方はお早めの申し込みをお願いします!

お子さんの発達のうち、一般系と呼ばれる筋肉や骨の発達は12〜18歳の時期にピークを迎えますが、実は神経系と呼ばれる脳や脊髄の発達は5歳までに約80%が完成すると言われています。 つまり、小学校に入るまでの時期に経験した運動の質や種類・量がお子さんの運動神経の発達を大きく左右するということです。 しかし昔と比べて...
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